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Search Engineering Tech Talk 2024 Springに参加した & ちょっとだけ運営お手伝い

こんにちは、 pakioです

この度5/31にLegalOnさんのオフィスで開催された Search Engineering Tech Talk 2024 Spring (検索技術勉強会)に参加、縁あって初めて勉強会の運営側に携わらせていただいたのでその記録です。

search-tech.connpass.com

検索技術勉強会自体は検索エンジニアとしてキャリアをスタートした2019年から参加しており、前回2023年12月には登壇もさせていただいた勉強会で、個人的に思い入れがある会でした。

前回登壇時の記事はこちら => hit-the-sack.hatenablog.com

前回の勉強会後に id:takuya-a さんとお話している中、(自分から猛プッシュした結果)運営にお誘いいただき、今回お手伝いをさせていただく運びとなりました。

各セッションの感想

RAG改善からみたクエリ・ドキュメント理解とリランキング by FRAIM株式会社 水野多加雄 さん

今まさに検索周りでホットな技術、RAGについてのトピックでした。とはいえRAGどストレートかと言われるとそうでもなく、クエリ解釈・ドキュメント理解といった検索・質問応答技術的アプローチからユーザの意図にどれだけ沿った検索を行えるかという内容でした。 また発表の中で個人的に全くキャッチアップできていないデータセット作成、評価ツール郡についてもかなり幅広く触れられており、検索改善一般にも適用可能そうな内容で大変勉強になりました。

(資料は残念ながら執筆時点で公開されていないようでした…)

MongoDB Atlas Search, Vectorsearchの紹介、デモ by MongoDB Singapore 林田千瑛 さん

MongoDB で利用できる検索ソリューション、Atlas Search 及びさらにそこで利用できる Vector Search の紹介でした。
MongoDB に関してはデータベースとしての認識しかなかったので、NoSQLのデータベースに検索機能が統合されているという面からでも非常に興味深い話でした。実際検索エンジンのレイヤはLuceneとのことでしたので、ベースとしては十分に信頼がおける技術となっていそうです。また、検索UIのデモもリアルタイムでされていましたが、FacetやQuery Autocompletion、Synonymなど検索アプリケーションを構築するうえでまず必要になりそうな要素が一通り揃っている面でも、特に新規機能の立ち上げ段階などに検索を組み込みたいケースなどで有効そうだなと感じました。

speakerdeck.com

検索失敗率のモニタリングから改善まで by 株式会社ユーザベース 崔 井源 さん

NewsPicksにおける、検索失敗率のモニタリングから改善までの道のりについてのLTでした。 検索失敗率のモニタリングだけでなく、そこから実際にどういった課題を発見し、同解決したのかまでの一連の流れを紹介されており、多チャンネルから流入のあるプラットフォームの難しさを感じる内容となっていました。

speakerdeck.com

発表自体はLTでシンプルであったものの、個人的に今回の勉強会で一番参考になる点が多くあった内容で、週明けにはチーム内にて英訳して共有・ディスカッションするほど感銘を受けました。

Elasticsearchでトークンのオフセットがズレるバグについて by 株式会社LegalOn Technologies 神田 峻介 さん

Elasticsearchを運用する上で直面した課題とそれに対する解決策を共有されていたLTでした。なかなかトリッキーな事象を実際内部でどのように解釈されているのかまで詳しく説明されており、非常にわかりやすい解説でした。

speakerdeck.com

どうも会場内にも同じような事象を踏んでいる方が多かったらしく、非常に多くの方が頷きながら聞いていたのが印象的でした。

懇親会

今回、johtaniさんのブログでもあるように、懇親会が1.5hとかなり長めに確保されていました。
個人的に検索エンジニアというポジションはバックエンドなようで機械学習的な要素も絡んでくる、非常にユニークなポジションだと思っており、そんな分野で日々各社がどのような課題を抱え対処しているのかを聞くことができ非常に興味深い時間でした。個人的に前回参加時の反省点として知っている人とだけ話してしまっていた点があったので、初手で初対面の方とお話出来たのは進歩だとお思っています。

また前回の登壇を見ていただいていた方々からも話しかけていただき、改めてどんな些細な改善でも対外的に発信することの大切さを改めて感じました。

お手伝いとして

特筆するほど大したことはしていないのですが、今回の勉強会では会場への案内と諸々雑用をお手伝いさせていただきました。準備に関してはおんぶにだっこの状態だったので、今後はもう少し積極的に関われればなと思っています。

まとめ

今回の勉強会も非常に学びの多い機会となり、会場スポンサーのLegalOn Technologies さん、発表者の方、他スタッフの方々など含めご参加の皆さんに感謝しています。やっぱりオフラインの勉強会はいいですね。 諸事情あり次回の参加はどうなるかわかりませんが、検索というニッチな分野で実務寄りの知見が集まるとても貴重な機会なのでぜひ今後も継続的に携われればと思っています。